Top 10 Articles January 2007 – December 2007 (1-5)

BMJ groupによるEBMという直球ど真ん中の雑誌のオンライン版で2007年の一年間にアクセスの多かった順にtop 10.

Top 10 Articles January 2007 – December 2007

それらはあくまで一般の興味の度合い,話題に上った度合いの反映に過ぎないので,それをcontrovertialな物もあるだろう.ともあれ,それだけ話題になったのであるから,医師の一般教養としては知っておく必要があるのではないかと思う.(批判的吟味は各自でお願い致します.)

上から順番に
1.
Section: Clinical prediction guide
Graeme J Hankey
The ABCD, California, and unified ABCD2 risk scores predicted stroke within 2, 7, and 90 days after TIA
Jun 01, 2007 12: 88-88

自然発症リスクについても言及
3.9%, 5.5%, and 9.2% of patients had stroke within 2, 7, and 90 days of TIA
11人に1人は90日までに脳卒中を起こす
Age (60 y = 1), Blood pressure (systolic 140 mm Hg or diastolic 90 mm Hg = 1), Clinical features (focal weakness = 2, speech impairment without focal weakness = 1), Duration of symptoms (60 min = 2, 10–59 min = 1), and Diabetes = 1.
スコアは0-7点を取り得る

risk scoreで分けたとき
21%がハイリスク群に分類 2日目までの脳卒中発症リスクが8.1% (全平均の約2倍)
45%が中等度リスク 4.1% (全平均と同等)
34%がローリスク 1%(全平均の4分の1)

ABCD, ABCD2リスクスコアそのものは高いときの的中率はそれほどでもなく,低いとき(0-3)の除外率がまあまあ LR- =026-0.31

1.0%の発症率が許容できるかどうか.

2.
Section: Therapeutics
Gary C Curhan
Review: medical therapy with calcium channel blockers or {alpha} blockers helps patients to pass urinary stones
Feb 01, 2007 12: 15-15

最近のトピック 尿路結石の排石の可能性を血圧の薬で増加させられる.現在米国では標準的に使用する医師がまだ2割程度,ということであるが,そのうちstandard of careになると思われる.先取りを.
8mmまでの石に対し15-48日までのフォローで対照群(無治療もしくはステロイド内服)の自然排石が47%に対し介入群が78% (NNTなんと3-4!)
doseや投与期間はoriginalの吟味が必要
48日も待てないけれど...

3.
Section: Diagnosis
Petros Skapinakis
The 2-item Generalized Anxiety Disorder scale had high sensitivity and specificity for detecting GAD in primary care
Oct 01, 2007 12: 149-149

2つの質問で不安障害の有無をスクリーニングできるかという研究.結果そのものも大事だが,こういう研究に付いてくるprevalenceも非常に有用.
20%が何らかの不安障害を持っていた.
全般性不安障害7.6%
パニック障害 6.8%
社会不安障害 6.2%
PTSD 8.6%
(重複があるため合計は20%にならない)

鬱の2-itemスクリーニングと同様有用なのは除外のようである
GAD-2においてスコア3以上で
何らかの不安障害に対して 感度 65% (57 to 71) 特異度 88% (85 to 90) LR+ 5.4 LR- 0.40 (これはむしろrule in)に有用
全般性不安障害に対してそれぞれ 86% (76 to 93) 83% (80 to 85) 5.1 0.17
後はそれほどでもないか.
あくまで参考値ということで.不安障害圏のDSM-IVの診断基準は覚えられない物も多く,複雑なので,その基準と照らしあわせをしてまでrule in/outが必要な症例かどうかをおおまかにつかむために使用する,という感じだろう

スコアリングの方法は
The 2 items asked patients how often over the last 2 weeks they were bothered by
(1) feeling nervous, anxious, or on edge and
(2) not being able to stop or control worrying.
それぞれについて全くないを0点 数日を1点 半分以上を2点 ほぼ毎日を3点として 0-6点の3点以上を陽性.

GAD-7という7つの質問の最初の2つだけにしてもそれほど診断精度は落ちなかった,という話.

4.
Section: Therapeutics
Michael J Barry
Review: evidence from 2 low quality screening studies does not show a reduction in death from prostate cancer
Apr 01, 2007 12: 40-40
延々続いている前立腺癌のスクリーニングの議論.2つのクオリティの低い研究でPSAスクリーニングによって死亡を減らせなかったという内容.PSAのスクリーニングでいつか学会のWSをやりたいと思っています.素晴らしい議論ができるtopicです.
ベースラインの死亡率もスクリーニング群の死亡率も8年目までで0.5%,15年目までで1.3%.有意差なし.
もちろんnegative studyなのでsample sizeが十分か本文に立ち返る必要があります.また,発見の時点で治療をしているかどうかは本文に立ち返って確認の必要があります.
「PSAをやって,その後前立腺の経直腸生検をやって仮に前立腺癌だったとしても8年間で死ぬのは200人に1人です.(それでもあなたは前立腺癌があるかどうか知りたいですか)」というと泌尿器科医に怒られるかもしれません.
もう一つの注意点はこの2つの研究では死亡しか評価していないこと.もしかしたら死んではいないけれど,スクリーニングしなかった群の方が,発見時点のstageがすすんでいて,転移や浸潤,より強い治療の副作用や合併症で苦しんでいるかもしれない.
この議論はまだまだ続く.アメリカでもヨーロッパでもイギリスでも大規模な研究が現在進行中.それぞれ介入は終わって,フォローアップの段階.
結論が出るまではやってもやらなくても正解(I recommendation by USPSTF)
キーワード:
The US Prostate, Lung, Colorectal & Ovary (PLCO) trial (effectiveness trial)
The European Randomised study of Screening for Prostate Cancer (ERSPC) (efficay trial)
The unique Prostate Testing for Cancer and Treatment (ProtecT) trial

5.
Section: Purpose and procedure
Purpose and procedure
Jun 01, 2007 12: 65-65
この雑誌がどのように対象論文を選んで,その質を吟味しているかについての方法論.日本語で同様のサービスを開始する場合は参考に

6-10までは次回以降に.

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