>やっぱり3つのうち2つまで。

>

2007年10月12日 誠実なお店の看板 秋元@サイボウズラボ・プログラマー・ブログより。

バイク店にかかっていた正直な看板の写真だそうで。

「良いサービスを、安く、早く。3つのうちどの2つでもお選びいただけます」

良いサービスを安く、という場合は時間がかかります
良いサービスを早く、という場合はお代がかかります
とにかく安く早く、という場合はサービスの質を落とさせていただきます

医療政策を少しかじっているとピンと来るメッセージです。

2つまでしか選べない「コスト」「アクセス」「質」
週刊医学界新聞
第2469号 2002年1月14日
【特別寄稿】
理念なき医療『改革』を憂える
第1回 日本の医療費は過剰か?
李 啓充(マサチューセッツ総合病院・ハーバード大学助教授)

 

米国オレゴン州の低所得者用医療保険「オレゴン・ヘルス・プラン(註)」の管理部局には,「Cost, access, quality. Pick any two(コストとアクセスと医療の質。このうち,2つまでなら選んでもよい)」という言葉が額に入れて飾られているが,この言葉ほど医療保険政策のエッセンスを的確に言い当てた言葉はないだろう。
 「コストを抑制してアクセスも保証して質もよくする,3つとも同時に達成することなど夢物語だ」と,言っているのであるが,英国の場合はコストを抑制しすぎたがために,手術待ちが著しく長くなるなどアクセスが障害されたのである。このオレゴン・ヘルス・プランの「2つだけルール」を日本の医療に当てはめたらどうなるだろうか。

日本医師会 李医師 講演資料9ページ目 (pdf)

再度、最初に出したブログから

ソフトウェアの開発も同じことで、3つを同時にいくらでも満たすのは無理。できますと言うエンジニアがいたら詐欺師かダンピングのどっちかだろう。

機能とコストと納期は、x-y-zの三軸に張り付いたゴムの膜みたいなもので、一つをグーッと引っ張ろうとすると、他の二つがつられて短くなっていくものだ。

相手が顧客でも営業でも、それまで無かった新しい制約条件を追加されたときに、「それを実現すると、代わりにこれが犠牲になります」と言えなければ、プロジェクトを制御しているとは言えないと思う。

そういう意味で、この看板はただの冗談じゃなく、「誠実」と思った次第。

開き直る訳ではないけれど、限られた資源の中ではやはり3つともは無理だと思います。
そのときに、国は、国民に3つともは無理ですよ、という事実をきちんと示し、医療政策としてどの2つを優先するのか(どのひとつを、後回しにするのか)ということを決めていかなければ、何をやるにしても中途半端になってしまうような気がします。そして国が決めた2つの優先軸を基本方針としてきちっと提供するのを国立、県立、自治体立などの公的医療機関できちっとやっていく。そうすると民間はまた動きがとりやすい、うちは国が後回しにした○○を優先します。ということで、うまく住み分けもできる。

世の中のものやサービスで3つとも成立させたものどれだけあるでしょうか?

検索用キーワード:Good、Cheap、Fast

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>やっぱり3つのうち2つまで。」への1件のフィードバック

  1. >日本の場合、Good、Cheap、FastのうちGoodは中等度に満たし、Cheap、Fastを満たしていたと思います。これだと一見バランスがとれていませんが、Cheapの部分に医療者に対する心の報酬(もしくは自己犠牲)が加味されていたのではないでしょうか?そこのプラスαが崩れはじめた上に、Goodを中等度に満たしている状況に対して、消費者が不満を持ち出したことが更なる状況悪化を招いていると思います。乱暴に括れば、アメリカはgoodしか満たしていないような気もします。というより保険会社などによる中間搾取が大きすぎて「3つのうち2つ」という原則が単純に見えなくなっているのでは・・・。

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