タグ別アーカイブ: プライマリ・ケア

臨床研究初学者のための勉強会,資料

平成20年度 臨床研究初学者のための勉強会
(リンク切れていますね)に向けて,参考資料を2つ準備.

量的研究と質的研究
プライマリケアでの研究ニーズ(分野、領域)

昨年同じ勉強会で参加者からでたresearch questionがあまりにも狭い領域に限定されていたので(治療薬の効果を見るようなものばかり),第2回か3回目でプライマリケアでの研究ニーズ(分野、領域)の話をしたら,「もっと早く聞きたかった」との声が多かったため,第1回で提示することとした.

僕が質的研究,量的研究をバランスよくトレーニングを受けたこともあるだろう.量的研究と質的研究については今回の勉強会では質的研究は扱わないが参加者のresearch questionの解決に質的研究の方が適しているものを立ててしまった場合,やはり途中で大幅な方針変更(research questionの変更)を必要とするため,量的研究が扱えるresearch questionの性質を知った上でresearch questionが立てられるよう,研究という大きな領域の中での量的研究の位置づけと役割についてまず提示するものである.

質的研究 qualitative research のリソースのentryをupdate

プライマリケアでの研究ニーズ(分野、領域)の引用元となった本.名著です.

Primary Care: Balancing Health Needs, Services, and Technology
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家庭医療の特徴や定義についての研究2編

>家庭医療の特徴や定義についての研究2編が時期をほぼ同じくして発表になったので簡単にまとめ。どちらも2004年に行われた研究 (FFM:future of family medicineの報告は2003年に出版)

1つめ

Annals of Family Medicine 5:336-344 (2007)
Operational Definitions of Attributes of Primary Health Care: Consensus Among Canadian Experts
Jeannie Haggerty, PhD et al
http://www.annfammed.org/cgi/content/full/5/4/336

カナダのcontextでプライマリヘルスケアの特徴を再定義するために,20人のエキスパートがdelphi法を用いてconsensusをつくる。 4巡の過程を経た。

結果 全部で25の特徴を
カテゴリーとしては
1.診療形態の特徴 (6)
2.構造の特徴 (4)
3.人間指向性(疾患指向性に対して)(7)
4.地域指向性 (4)
5. システムの質 (3)
の5つに分けています(全部で24しかないのですが。。。。)
それらについて,

プライマリ・ケアに特有かどうか
その項目の評価はどの情報源から得るのがよいか
どの程度コンセンサスが得られたか
早い時期に出た項目はどれで,後から出てきたのはどれか
という視点で分類されています。

table 1,2が良くまとまっています
http://www.annfammed.org/cgi/content-nw/full/5/4/336/T1
http://www.annfammed.org/cgi/content-nw/full/5/4/336/T2

コメント一つだけ。
25のうち
プライマリ・ケアに特有とされたのは5つだけ
first contact
continuity(relational)
family centered care
intersectoral team
population orientation

2つめ
Defining the Concept of Primary Care in South Korea Using a Delphi Method
Jae Ho Lee et al
Family Medicine Volume 39 Issue 6
June 2007
http://www.stfm.org/fmhub/fm2007/June/Jae425.pdf

同様にdelphi法
16人のプライマリ・ケア政策研究者,45人の利権関連者,16人のプライマリ・ケア医
3巡 point制によるランキング

結果
4つのコア
first contact
comprehensiveness
coordination
longitudinality

3つの付随的特徴
personalized care
family and community context
community base

コメント
韓国にも追い抜かれた?!

2編を通じて
扱う対象の定義が出来ないと研究も出来ない,評価も出来ない
合意に達するかどうかは別としてまず定義をしてそれに基づいて動き始める,少し動いたらそれに対して評価,振り返りをする。その結果で調整をする。

参考
delphi法 質的研究の一つのやり方。完全なコンセンサスを得るための方法
http://en.wikipedia.org/wiki/Delphi_method
日本語ではいいものがありませんでした

追加:デルファイ法についての詳細な記述upしました(2008/6/17)
デルファイ法(未来予測,合意形成,質的研究)