ワークショップやセミナーで事前課題を出すか出さないか

HANDS-FDFの修了生たちが、家庭医療学会の若手家庭医部会による冬のセミナーでセッションを行うサポートをしている。事前課題を出すかどうか、ということで、彼らに伝えた私の意見。

——————-
事前課題について

出来るとよいと思いますが、私個人的にはHANDS以外では事前課題を出すことはほとんどありません。出すとしても移動の新幹線の2時間ぐらいで出来るもの程度です。

理由
1.1回きりのセッションで教育者と学習者の契約、関係、ラポールがそれほど強くない。顔を合わす前から「違和感」や「反感」をもたれ、当日の参加の積極度に悪影響が出る可能性がある。勿論逆もありえますが。
2.事前課題をやってこない学習者は必ずいる。事前課題をやってくることに対して当日のセッションの依存度が大きければ大きいほど、やってこない場合の当日のダメージが大きい。
3.単に医者は忙しい。自分だったらやりたくない(本音)。

従って、事前課題を設定するにしても、
やってきていない人がいても当日臨機応変に対応できるように、想定した教育計画が必要。(当日の5-10分で完成できる。もしくは他の人がやった事前課題を題材にワークをさせてもらう)
ただし、やってこなかった人に対してそのような配慮をすることで、やってきた人が「正直者が馬鹿を見る」にならないような配慮も必要。(自分はわざわざ事前にやってきたのに、当日にやってきていない人の為に貴重な時間を割いた。または一生懸命やった割には、やってきていない人も同じように参加できたし、やっただけの見返りが余り感じられない)
ですから読書課題はそれほど厳密に考えなくてもよいかもしれません。(上記の原則はあくまで成り立つのですが、読んだ人はそれだけ深い理解を得られますので)

大学の講義などの場合は単に宿題をやってこなければその人の評点や単位に悪影響が出るだけで自業自得なのですが、WSはみんなで何かを作る、というと事が目標にあるので事前課題の位置づけが多少違います。

そういうことで、事前課題を設定するにしても、やってこない人の発生リスクをふまえると、やってこなくても大きな影響がないか、その場ですぐ出来るものということになってしまい、要はそんな課題はそもそも、最初からやってこなくてもいいものか、当日その場でみんなでやればいいもの。ということになってしまいます。

———————

過去1週間の食べたものをつけてきてもらう、という事前課題の場合を考えると
つけてきてもらうことに非常に依存したセッションの場合でつけてきてくれなかった時にどうするかを考えると良いでしょう。臨機応変にその場で今朝食べたものだけ思い出してもらって、カロリーや栄養素について学ぶ、ということに変更すると、一生懸命にやってきた人はどう思うでしょうか。

管理栄養士さんの栄養指導はどうやっているんでしょうね。

結局講義より、ワークショップの難しいのは一方的なものではなく、双方向なのに、相手がどのように出るかわからない為に、ある程度あらゆる場合を想定して、どのような場合にも対応できるfail safe(失敗しない)セッションを作らなければならないところでしょう。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中